本編は、『岐阜新聞』98年1月26日付朝刊〜98年8月28日付朝刊において連載された、好評エッセイ「そこにいつも歌があった」を加筆・修正しここに掲載するものです。
誰でもそうであるように、気づけばいつも暮らしの風景のなかに歌があります。
人生の景色に彩りを添えるのも、なぐさめや生きる勇気を与えてくれるのも、やはり巷間に流れる歌です。
歌はいつも、われわれのそばにあります。
もちろんぼくにもまた、そうした忘れられないマイベストソング、というものがあります。
その時々に流行った歌やメロディを、胸に刻んだり口ずさんだりすることで、どれだけ救われ勇気づけられたことだろう。
気づけば、いつもそこに歌があったのです。
というわけで、これからなつかしくも新しい、ぼくの音楽歳時記を始めたいと思います。
今までに体験した、あるいはこれから体験するであろう日常の悲喜こもごもを、マイベストソングとともに打ち明けたいと思います。
そして同時にこれが、ぼくにとって、“21世紀に残したいベストソング”ということになりそうです。
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